占い詐欺は、悩みを抱える人の心に巧みに入り込み、金銭を搾取していく悪質な行為です。
本記事では、占い詐欺の典型的な手口や被害事例、実際に被害に遭ってしまった場合の対処法などについて解説します。
占い詐欺とは?

占い詐欺とは、占いや霊感商法などを装い、相談者の不安や悩みに付け込んで高額な金銭をだまし取る悪質な詐欺行為を指します。
最初は「無料鑑定」「あなたの未来を救う」といった甘い誘い文句で接触し、無料または低額の料金で鑑定を行うことが多いです。
しかしやがて「悪い霊が憑いている」「波動が乱れている」「このままだと不幸になる」などと不安をあおったり「未来が変わる」「宝くじに高額当選する」「運命の相手に巡り会える」といった過剰な期待感を演出したりして心理的に依存させていきます。
占い詐欺サイトでは、占い師にメッセージを送るためにポイントを購入する必要がある場合がほとんどです。
上記のような言葉を用いたメッセージを繰り返している間に、気づけば大量のポイントを消費してしまっていた…というのが占い詐欺の典型的な手口です。
こうした手口は刑法の詐欺罪(刑法246条)や特定商取引法違反に該当する可能性があり、法的にも問題とされています。
近年では、SNSやLINEなどを通じて接触するケースが増えており、若年層から中高年層まで幅広い層で被害が拡大しています。
被害者の中には「相談しているうちに断れなくなった」「気づいたら高額な料金を支払っていた」というケースが多く、自力では抜け出しにくい点もこの詐欺の大きな特徴です。
以下では、占い詐欺のよくある手口をいくつか紹介します。
占い詐欺のよくある手口

よくある手口①:複数の占い師が登場する
はじめは一人の占い師が担当していたにもかかわらず、途中から「この件はもっと高名な先生に見てもらいましょう」などと言われ、他の占い師から連絡が来るケースがあります。
複数の占い師と連絡するにはより多くのポイント購入が必要となるため、結果として想定よりもはるかに高額な支払いが発生することになります。
よくある手口②:呪文のような文言を送らさせられる
「この呪文を毎日送ることで運気が上がります」「この呪文を送らないと不幸になります」などと言われ、意味不明な言葉や数字を送信させられるケースも見られます。
複数の占い師が登場するケースと同様に、利用者へより多くのポイントを消費させるための手口です。
よくある手口③:特別感や不安感を過剰にあおる
「あなただけの特別料金」「あなたのための特別な鑑定」といった言葉で、あたかも“選ばれた存在”であるかのような演出を行い利用を継続させようとしてくるのは、占い詐欺サイトの常套手段です。
また、逆に「ここでやめたら不幸が訪れる」「途中で抜けると効果がなくなる」といった言葉で不安感をあおり、退会しづらい状況に追い込む場合もあります。
よくある手口④:誰にでも当てはまることを言ってくる
具体的な相談には乗らず、誰にでも当てはまる一般的な内容ばかり送ってくる場合があります。
しかし、まったく的外れというわけではないので、それを「自分のことだ!」と錯覚してしまうのです。
この現象を心理学の用語で「バーナム効果」と言い、占い詐欺サイトは、このバーナム効果を悪用して利用者を依存させます。
よくある手口⑤:支払いが何度も発生する
「あと1回だけ特別な祈祷が必要」「もう少しで鑑定が完了する」などの理由で、次々と追加料金が発生するのも典型的な手口です。
「ここまで払ったのだから」「途中でやめたら意味がなくなる」という心理(サンクコスト効果)につけ込み、ズルズルと支払いを続けさせます。
占い詐欺の被害にあってしまった時の対応

ここからは占い詐欺の被害にあってしまった時の対応を解説します。
対応①:やりとりの証拠を保存
LINEやメールなどのトーク履歴、振込明細のスクリーンショット、プロフィール画面やIDなどのSNSアカウント情報など、できる限り多くの証拠を保存してください。
削除される前に早めに記録することが重要です。
対応②:消費生活センターや警察に相談
各地の消費生活センターでは、消費者被害に関する相談を受け付けています。自治体の相談窓口や国民生活センターを活用するのがおすすめです。
また、警察やサイバー犯罪相談窓口で対応が可能な場合もあります。
対応③:弁護士や司法書士に相談
返金請求や法的手段の可否については、専門家の意見を仰ぐことができます。
支払ったお金の返還を求めたり、損害賠償請求を検討したい場合は、弁護士や司法書士に相談するのがもっともおすすめです。
弁護士事務所や司法書士事務所によっては、初回相談が無料になる場合もあります。
占い詐欺は弁護士事務所への相談がおすすめ
本記事では占い詐欺のよくある手口や、詐欺にあってしまった場合の対応について解説しました。
すべての占いが詐欺というわけではありませんが、複数の占い師が登場したり特別感や不安感を過剰にあおったりしてくる場合は注意が必要です。
最近は占い詐欺の被害が増えていることもあり、占い詐欺の返金に力を入れている弁護士事務所もあります。
占い詐欺であるという確証がなくても、業者名やサイト名が分かれば過去の対応実績などから返金ができる可能性があるかどうか判断してくれますので、無料相談を利用してみることをおすすめします。